死亡保険金は相続財産ではないものの、受取人の権利であり、遺産分割協議では保険金を考慮して分割の金額を決めたり、相続税の算定にも関わってくるため、亡くなった方の保険契約の調査は重要です。
保険証券や郵便物が見つかれば良いですが、全く手がかりがないこともあります。そういう場合に、一括して登録保険会社全社に保険契約の有無を照会できる制度が、令和3年7月1日から運用されています。
https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/
この制度の運用が開始してからはじめて、遺産承継業務の代理人として照会をかけてみました。
費用は3000円。申し込みから照会結果が送られてくるまで、2ヶ月近くかかりましたが、数十社の保険契約の有無を確認することができました。
契約の有無を確認する一覧表は、被相続人と相続人それぞれの分が送られてきました。一覧表には、数十社の保険会社が記載されており、被相続人の一覧表では、契約がある会社は○、ない会社は×となっています。相続人の一覧表には、請求できる権利がある会社はその旨、ない会社は×となっていました。
今回契約があったのは、資料が見つかった保険会社だけでしたので、新たに手続きをすることはありませんでしたが、他に契約がないということがはっきりしたので、照会してよかったと思います。被相続人と疎遠になっていた方は特に、この照会制度を利用してみると良いかもしれません。
(写真はキジバトが巣で卵を温めてる様子。見にくいですが)